鍼灸あんままとめ

悪心・嘔吐



 1.悪心・嘔吐の分類

  (1)中枢性嘔吐

   (ア)中枢神経疾患・・・脳腫瘍 脳出血等

   (イ)妊娠悪阻

   (ウ)神経性食思不振症

   (エ)神経症(精神性嘔吐)

  (2)反射性嘔吐

   (ア)消化器疾患・・・胃 胆嚢 膵臓疾患

   (イ)メニエル病

  その他・・・急性感染症 片頭痛 尿毒症 アルコール中毒 尿路結石

    薬剤性(ジギタリス 抗生物質等) 視覚・嗅覚・味覚刺激等

   ※適応症は、暴飲暴食による急性胃炎 慢性胃炎 胃神経症 

    精神性嘔吐 片頭痛 メニエル病







 2.注意を要するもの

   (ア)意識障害、頭痛、眼痛、めまい、胸痛、発熱等を伴うもの 

     (脳 目 内耳 心臓等の障害)

   (イ)原因不明の女性の嘔吐(妊娠)

   (ウ)激しい腹痛や、消化管の通過障害等が疑われるもの

 3.東洋医学の考え方

   外邪や食傷、食滞、肝欝、痰飲、脾胃虚弱により、胃気が上逆して

   嘔吐をおこす。

 4.治療法

  (1)あ・マ・指施術

   施術目的・・・心身の疲労を回復し、消化機能を整える。

   施術法・・・心地よい力度で、背部、腹部、足の胃経等に施術する。

  (2)鍼灸治療

   治療目的・・・あ・マ・指に同じ

   治療法・・・本治法は、脾、または肝を中心に行なう。標治法は、

     胃経、膀胱経を中心に行なう。

   主な経穴・・・内関 足三里 膈兪 肝兪 脾兪 胃兪 中 梁門